6月金曜サロンスペシャル
話し手:服部 道夫さん(向陽台在住)
テーマ:稲城は自然の宝庫
月 日:6月3日(金)
今回は「稲城は自然の宝庫」と自慢する服部先生(本人は「さん」で!)をお迎えしお話しいただきました。
○先生紹介
服部先生は、20数年前府中から稲城に住まいを移されました。稲城の公園でキンラン・シュンラン・タマノカンアオイなど貴重な植物をみられ、これらの植物が生息する環境をみなさんに知らせようと考えました。まずは、稲城中央公園の素晴らしさを遊びやゲームで体験させ、公園・緑・自然を身近にしました。そして、この環境、これらの植物に対し、観察会や自然・環境講座を行事化し親子で参加と広く呼びかけるとともに市の環境保全審議会委員や委員長の歴任されております。現在でも、自然体験活動コーディネーター・環境カウンセラー・ネイチャーゲームトレーナーとして活躍されておられます。
○子供達に体験学習
服部先生は、森に入り子供達にキンランなどを見せ、「菌根共生植物※」であることを教え、盗掘して家の庭に植えても育たず枯れてしまう事を学ばせます。森の木と一緒に庭に植えないと生息できない植物がある事を教えています。森でネイチャーゲームで遊ばせ・草木を見せ・自然を体験させ・色々な事を学ばせて来た(と自慢してください)・自慢できる稲城であるそうです。稲城の地形は、多摩丘陵と多摩川に挟まれ平坦部は川の上流より肥沃な土砂が運ばれ作物が美味しく作れ、水持ちの悪さ(水捌けが良い)で梨に適し美味しいものができます。
○「緑を担保できるか?」「これからどういう街づくり?」などを参加者と話し合われた事を羅列します。多摩川の氾濫は、小河内ダムの建設により少なくなった 里山(稲城の山)は人の手が入って里山 山持ちの農家が頑張る 緑被率を良くする 災害時の避難場所 自然保護地区で残せたら 農政・土木課・環境課と縦割り行政をやめる 生物多様性 用水路を暗渠化するのでなくオープンで整備する 区画整理により地盤が上がる 梨畑に井戸を掘り用水路を利用せず 大丸地区レンゲ畑が相続により一部なくなる 亀(噛みつき亀)の飼育放棄 ミキサー車の洗浄水を三沢川に流し魚死ぬ 西洋ザリガニ モズク蟹 アオダイショウ 三沢川 ガビチョウ
◎キンランのような菌根共生植物が 育ち、繁殖し、生息する。植物・昆虫と鳥の生態系が成り立つ稲城であります。みじかに自然公園があります。昆虫がいて、鳥がいて、自然と人間が共存できる街であり続けるために、子供達を森の中で遊ばせ色々な体験させ、学ばせていく事が大切であります。みなさんと一緒に自然と共存できる街であるよう考え、行動できればいいのですが!とにこやかなお顔でさらりとお話いただきました。ありがとうございました。(文責小川)
※菌根共生植物とは、菌類との複合体となった根が共に養分の相互補給などを行っている植物。キンランの場合は、菌根性樹木(コナラ)・菌根菌・キンランの三者共生系を構築しないと生息できない。近年、雑木林の放置や開発に関する乱獲などによりランの生息・遷移ができなく減少している。キンランは盗掘して庭先に植えても根付けませんよ!