いなぎ市民活動フォーラム2014が12月7日に地域振興プラザ4階で行われました。
「人と人が出会うまちの縁側づくり」がテーマ、3年連続同じテーマで、今年が最後になる予定です。
「まちの縁側」とはヒト、コト、モノが集まる場、さまざまな交流が生まれるこの場の楽しさを地域のみんなで共有しようというのが、開催のネライ。
過去2年間積み上げてきた経験を活かして、今年は様々な趣向を凝らしたたせいか、とても素敵で、楽しいフォーラムにすることができました。
第1部はカフェタイム。
「カフェ石田さん家(ち)」にはコーヒー、紅茶とケーキを、「いな暮らし」さんにはコロッケサンドを用意していただき、飲みながら、食べながらまずは顔合わせ、
赤ちゃん連れのママさんもたくさん参加してくれて、会議室はすっかり街中のカフェに変身。
コーヒーを入れてくれたのは、かつて神楽坂でコーヒー一筋の生活を送ってきたという88歳の男性、さすがプロの味。勿論手づくりの軽食もとてもおいしかったです。
リラックスした雰囲気を醸し出していたカフェタイム、最後は花枝聖さんの弾き語りで場を盛り上げていただきました。
第2部は講演会。「ケアラーズカフェ・アラジン」を主宰する牧野史子さんの話、テーマは「地域のほっとできる場所」。
牧野さんと言えば、何と言っても阪神・淡路大震災の仮設住宅地でいち早く行ったパラソルカフェが有名。それをきっかけに、牧野さんは東京に戻ってから、介護者サポートネットワークセンター・アラジンを設立、孤立しがちな介護者を支援する仕組みづくりを提唱・実践しています。
その一つがコミュニティカフェの運営、先日実行委員会のメンバーも、フォーラムに先立ち、牧野さんたちが阿佐ヶ谷でやっている「ケアラーズカフェ・アラジン」を視察してきました。
そんな経験豊かな牧野さんの体験談はとても説得力があり、たくさんのヒントをいただきました。
その一つ、コミュニティカフェとは何にかについて、こんなふうに言っています。
・ コミュニティカフェはカフェのためにあるのではなく、地域の様々な人をつなぐ舞台である。
・ すなわちそこから、いろいろなことが始まる。
・ そこから、声を出しにくい人たちに「(あなたを)気にかけています」という想いを届けにいく人が出発していく。
第3部は「えんがわとーく」。稲城で縁側づくり活動を行っている方々に縁側を再現してもらい、そこで気軽におしゃべりをしようというのがネライで、初の試みでした。
「はたらくママのえんがわ」(稲城はたらくママの会)
「おうちでえんがわ」(だんらん矢野口、カフェ石田さんち)
「みんなでつくるえんがわ」(いな暮らし)
「森の中のえんがわ」(里山プロジェクトみなみ)
「音楽のあるえんがわ」(green world café)
「支え合う人のえんがわ」(だんらん向陽台、喫茶ポーポーの木)
以上の6に、せっかく牧野さんにも居ていただくのだからと「アラジンのえんがわ」も作りました。
この「えんがわとーく」、講演会のアトによく行われる、グループワークなどと違い、テーマがない、議論もしない、まとめもしない、ひたすらおしゃべりをするだけ。そのハードルの低さのせいでしょうか、どこのえんがわもトークが炸裂、大いに盛り上がっていました。
そのおしゃべりを通して、各自が何かを感じ取り、それを今後の活動の出発点にしていただければいいですね。
最後に牧野さんにまとめのコメントをいただきました。
「こんなに若い人がたくさん参加しているフォーラムも珍しい。まちづくりの資源は人、その意味で稲城は資源が豊富です。ぜひ化学反応を起こして欲しい。これからが楽しみ・・・」
牧野さんがおっしゃるように、これを機会に、参加者同士、「縁側活動」同士がつながって、点から線、線から面への化学反応か起きたら素晴らしですね。
3年かけて、何とか稲城独自のスタイルでファーラムを開催することができました。これをまた来年につなげていきたいと思っています。ありがとうございました。
(K・K)